
利益の計算方法は、大まかにいって、「売上−売上原価−販売費・管理費」といった式で表されます。
売上の目標があって、そこから売上原価と販売費・管理費を引けば、利益が出てきますが、逆に、目標とする利益がまずあって、そのためにはどれだけの売上を上げなければならないか、そのためにはどのような営業戦略をとればよいか、また、経費はどれぐらいに押さえなければならないか、といった考え方で検討しましょう。
計画のポイント
経費の見込みの検討
〈一般的な経費〉
- 人件費(給与、社会保険料、通勤費、手当など)
- 家賃、管理費、共益費
- 水道光熱費(電気、ガス、水道、灯油)
- 通信費(電話、郵便、配送費など)
- 旅費交通費(出張旅費、交通費、ガソリン、高速料金など)
- 備品消耗品、事務消耗品、修繕費
- リース料(コピー、ファックス、パソコンなど)
- 広告宣伝費(広告、接待交際費、販売促進品、包装用品など)
- 接待交際費
- お茶、コーヒー等
- 減価償却費
- 保険料(火災、盗難、自動車、傷害、生命保険など)
- 租税公課(印紙、固定資産税、事業税など)
- 顧問料(税理士、弁護士など)
- その他(振込手数料など)
- 借入金利息
利益確保に必要な売上額の検討
企業の採算ラインを示すものとして損益分岐点(利益、損失がゼロの収支トントンの売上高)があります。
損益分岐点売上高=固定費÷限界利益率 (※)
※限界利益率=限界利益÷売上高×100
※限界利益=売上高−変動費
【変動費と固定費】
変動費とは、売上の増減に伴って変化する費用のこと。
これに対し、固定費とは、売上の増減にかかわらず固定的にかかる費用のことです。
損益分岐点を図に表すと、下の図のようになります。
〈損益分岐点のイメージ図〉
損益 分岐点 売上高 = 固定費/1-(変動費÷売上高)